初診患者の視点で見る選ばれる病院・クリニック(診療所)の3つの特徴

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初診患者の視点で見る選ばれる病院・クリニックの3つの特徴


<選ばれる病院・クリニックの特徴とは?>

病院やクリニックも集患、増患が求められる時代。患者から選ばれる病院・クリニックにはどのような特徴があるのでしょうか?ハード面とソフト面の両面からみていきましょう。

1.清潔であること

清潔な院内

これは建物や設備が新しいということではありません。清掃が行き届いた病院やクリニックであるかが重要です。

院内での清掃のポイントは目線。スタッフは立って仕事をするため、座っていることが多い患者とは見ている場所が違います。あまり目につかない床や壁、スタッフのエプロン、靴やズボンの裾などが、患者からはよく見えます。ほこりや指紋、手垢、髪の毛一本でも不快に思う人はいます。あまり使われていなさそうな検査室や不特定多数が使用する器具等は独特の雰囲気があります。実際には清潔にしていたとしても、患者が不潔だと感じたらそれは清潔な清掃が行き届いているとは言えません。消毒していることを患者に伝えたり、照明器具を明るいものに変えたりするだけでも印象は違いますので実践してみてはいかがでしょうか。

2.初診でも丁寧に対応してくれること

これは人と接するときに感じる「第一印象の良さ(好感度)」とも置き換えられます。初めての来院は誰でも緊張します。院内の設備やシステムも分からず、再診に比べて時間もかかるため、患者はストレスが溜まりやすい状況にあります。

「もう二度と来ない!」そう思われないために、より丁寧に接することが大切です。特に個人クリニックの場合、初診で行くと疎外感を感じることがあります。お手洗いや診察室、検査室の場所も分からないのに、誰も説明してくれない・・・それではまた来たいとは思いません。「案内表示もあるし、狭い院内だから説明しなくても分かるだろう。」「困っていれば聞くだろう。」そういった自分本位な思い込みは禁物です。

医療現場で働くスタッフと患者の知識が同じはずがありません。治療のこと、院内のこと問わず、どんなに細かいことでも説明する。困った顔をしていれば声を掛けてみる。これが鉄則です。

3.スタッフがきちんと話を聞いてくれること

「何時間も待ったのに診察はほんの数分。これじゃあ何しに来たか分からない。」という話を聞いたことはありませんか?この言葉から分かることは、患者が医療行為だけでなく心のケアを求めているということです。医師や看護師は患者にとって特別な存在です。目を見て話しを聞いてもらえるだけで、不思議と心配や不安な気持ちが和らぐように感じます。

受付で症状等を聞くときも同じことが言えます。ろくに話も聞かずに決めつけたり、いつもと同じ、誰かと同じと一括りしたりするのではなく、目の前の患者とよく向き合ってください。病は気からと言います。他愛のない会話であっても、その一言で救われることがあります。医療業務や事務作業が山積みであっても、患者の声に少しでも耳を傾ける努力をしてほしいと思います。

患者様に選ばれる病院を目指すための第一歩

患者目線で物事を見れば、自ずと選ばれる病院やクリニックの特徴が見えてきます。ハード面はもちろん大切ですが、大規模な設備投資をしなくても、人がカバーできることはたくさんあります。機械ではなく人と人が接する場所では、思いや気持ちを伝えることができます。表情一つ、声掛け一つで、マイナスだったイメージをプラスに変えることが出来るのです。「来て良かった」「また来たい」そう思っていただけるような病院・クリニックを目指し、まずはソフト面から意識してみてください。

乾 裕子 先生

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